半沢直樹1ではラスボスを演じ、どのドラマでも驚きの演技を見せてくれる香川照之さんですが、カマキリの被り物をして、虫の番組をやってるのに驚いてしまったのは私だけでしょうか?
確かに虫の世界って不思議ですよね。

地球上には、様々な生態系が存在します。そしてこの生態系に支えられた多種多様な生物が存在しています。全時点で知られているのは175万種で、そのうち哺乳類は6000種鳥類は9000種、昆虫は95万種、植物は27万種と言われています。そして、まだ知られていない生物を含めると500万から3000万種になるという説があります。中には、どうしてこんな形になってるの?こんな生き物はなんのためにいるんだろう?と思えるものもいます。
しかし、興味深いことに、この多種多様な生物たちが、個々勝手に活動し存在しているわけではないということです。地球上の多くの生物は、異なる種と協調しながら生きています。このように異なる種が助け合いながら一緒に生活することを、 「相利共生」と呼びます 。
うれしいことに、地球上には、人間に利益をもたらしてくれている種が多く存在します。その一つがハチなどの昆虫類です。
ハチは蜜を集めるだけでなく、花粉を運ぶことから植物の生殖にも大きく関わっています。現在でもイチゴやトマトなどを栽培するビニールハウスでは、受粉のためにハチを放しているところが多くあります。花によっては複雑な構造を持つものがあり、蜜の甘い匂いで昆虫を誘い込み、バネじかけの罠のように、ある部分に触ると花の中には滑り落ちるようになっています。そのスロープにはローが塗ってあり、止まることもできません。虫が下まで落ちると花の口はすぼまり、しばらくそこから出ることはできません。滑り落ちた虫はなんとか外に出ようともがき動き回ります。その結果体についた花粉を雌しべにつけることになります。2日ほどすると花の口が開き、虫は開放されます。本当にうまくできています。

さて、ミツバチに話を戻しますが、ハチは多くの植物と共生関係を保っていることから、ハチがいなくなると多くの植物が絶滅し結果的に人間も滅びるともいわれています。それにもかかわらず、近年は人間の愚かな行動が原因でハチの数が減っているのです。ハチが繁殖生息しやすい 環境が壊されています。しばらく前に、ミツバチの大量死が報道されました。原因は不明とされましたが、農薬などの薬剤散布が原因なのではないかと言われています。正式な発表が無いので本当のところは分かりませんが。
この春の時期は、ハチを含めた昆虫が多く活動を始める時です。蝶は好きだけど毛虫は嫌いという方もいらっしゃるかもしれません。アリやクモが苦手という方もいると思いますが、昆虫たちは私たちの生活に密着し有益な働きをしていることを忘れないようにしましょう。見た目が良くないゲジゲジはゴキブリを食べてくれる益虫ですから嫌わないでください。クモたちもほとんどの場合、壁の内側に住んでいて、他の害になる虫を食べてくれています。アリは食べカスや他の虫の死骸を片づけてくれます。庭にいる虫たちは土を耕してくれます。私たちはそのような共生関係の中では、快適に生活できているのです。
昆虫たちは人間にとって有益な存在ですが、昆虫にとって人間が害となる存在にならないように努めましょう。
ときどき、昆虫が人間の生存に欠かせない役割を担っ ていることを思い出してください。
ぜひその存在を喜びたいものです。
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