営業で業績を上げている人は話方が上手いからだと思っていませんか?
実は、話すこと、売り込み方が上手なのではなく、聞き方が上手なのです。聞く方法の参考としてFBIの交渉技術を学んでみましょう。
テロリストに対するFBIの交渉術
かなりシビアな状況で交渉しなければならない彼らが持つ技術は相当レベルの高いものですが、まとめてみると一見簡単に見えてきます。
①相手の話をちゃんと聞いていることを示す (傾聴)
②相手のことばや行動の裏にある感情を知る(共感)
③ ラフォール 聞いている、理解したということを相手に伝えて、互いがそれを認める。信頼を得る
④ 論理的に説得する
⑤交渉する
この交渉術として五段階あるわけですが、最も重要なのは最初の傾聴です。ここでいう傾聴の技術はアクティブリスニングと呼ばれています。この言葉は、介護現場でも使われていますが、意味が違います。介護では、相手を刺激しないように話を聞いて相手に適当に合わせているだけで、本当の傾聴ではありません。
まずアクティブリスニングをしっかり行なうことが大切です。その上で、②と③を組み合わせて行なうことで、互いの信頼関係を徐々に確立していきます。

アクティブリスニングについてもう少し詳しくすると
1:口だししないで短かくうなずく
2:短かい質問をくり返して、聞いていることを示す。間をとらえて、的をついた質問をすると良い。
3:相手の話したことをまとめて伝えて確認をとる (~ということでよいか?)
上手に傾聴すると
相手が話していることを頷きながら、所々で、なるほどと言葉に出しながら聞きます。ときどき、それはどういうことですか?と質問したり、そうするとこういうことですか?と確認にとります。話が複雑なになったら、確認させてください。これこれこういうことで合っていますか?と確かめます。
交渉相手は、こちらが話をよく聞いて、きちんと理解している、分かってくれていると思うと、脳の中で大きな変化が起きます。なんとその人の脳は、ものすごいご馳走を食べた時のような快感を感じるようになるのです。話すことで喜びが溢れて、こちらを親友であるかのような強い信頼感を持つようになります。
注意しなければならないのは、犯罪者との交渉では、相手を決して信用してはならないということです。相手が快感を感じると同じように、こちらの側も、会話がうまく成立することで快感を覚えて、不用心になってしまうことがあるからです。警戒心が薄れて、心の隙を突かれ、良くない条件を飲まされてしまいかねません。仕事上の交渉でも、譲歩できることとできないことを、しっかりとわきまえているために警戒心を保ちます。
さて、聴き方をもう少し付け加えます。基本的に集中して話を聞くと良いでしょう。つまり、こう言われたら次に何を言うかと考えながら聞くのでなく、相手の言うことに完全に集中する必要があります。この状態だと何か質問されたらどうしようと思うかもしれませんが、かえってそういうリアクションの方が、誠実感が伝わります。
交渉術であれば、ああ言えばこう言う、こう言われればそう答える、みたいな問答想定がなされていて、理論武装している人は完璧かもしれません。しかし、仕事の営業となれば、そのような人から物を買いたいとは思いません。
聞き方がいかに大切かお分かりいただけたと思います。私はボランティアで、各家庭を、訪問して話を聞く機会が多いのですが、会話の最初の時点で共通点を見つけられると、後は聞き役に回り、ずーっと相手に話してもらい二時間くらいたってしまうということがよくあります。それでも相手は、まだ話し足りないと思っていたりします。話す快感を味わっているわけです。
聞く技術である、アクティブリスニングを身につけて、有能な営業マンになってください。
まとめ
①相手の話をちゃんと聞いていることを示す (傾聴)
②相手のことばや行動の裏にある感情を知る(共感)
③ ラフォール 聞いている、理解したということを相手に伝えて、互いがそれを認める。信頼を得る

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